今回はまず、私自身の起業経緯について、次にレンタルオフィスという事業にたどり着いた発想や立ち上げまでの流れ、最後に、勝ち組起業家といわれる方々の特徴についてお話しさせていただければと思います。
■普通の会社員から一転、起業するという選択
アントレサポートは、渋谷でレンタルオフィスを運営している会社になります。具体的には、大きなフロアに12室の小部屋を作り、その12室を各企業専用のオフィススペースとしてご利用いただいています。さらに、共用部に商談スペースやフロントを設け、商談スペースに関しては各企業様のお客様がいらっしゃった時の商談の場所などとしてご利用いただいています。フロントについては、当社のスタッフが常勤して、来客時の応対やビジネス文章作成といったサポートなども行わせていただいている法人です。
初めに、私の起業経緯ですが、私は高校、専門学校を卒業して、約1年、今でいうフリーターをやっていました。その後、求人雑誌で見つけた不動産会社に就職が決まりました。そこでは主に広告の担当をしていました。新聞の中に「分譲マンション発売」といった折り込みチラシがあるかと思いますが、それを担当していたのです。自社の意向にのっとったものを、代理店を通してデザイナーに作ってもらう、そして会社に納品をしてもらい、新聞に折り込みをするためにスケジュール管理をするという作業を行っておりました。しかし、広告の仕事を勉強したいなと思いまして転職を決意いたします。
また求人雑誌等で会社を探して広告代理店に転職するのですが、そこは10人にも満たないぐらいの小さな企業だったのですが、一人一人が朝から晩まで忙しく仕事に励んでいる会社でした。私も転職して1カ月目ぐらいには、もうお客さんの担当というような形で任されまして、朝から晩まで忙しく仕事に励んでいました。2年ぐらいたったころ、バブルの影響で会社が倒産寸前になってしまったのです。その中で、今後の自分の道を考え始めました。その当時担当していたクライアントの代表の方に、「独立してみるのも一つの手なのではないの」というような話を受けたのです。そこで、「何か面白そうだし、自分でもやってみようかな」などという気持ちが生まれてきました。
当時、私は起業など考えていなかったですし、それがどういったものかということも一切知りませんでした。ただ、当時抱えていたクライアントの方々というのが、「鈴木さんがもしフリーでやるのだったら引き続き仕事を請け負ってくれない」という話を受けていたのです。ですから、自分が食べられるぐらいの収入が得られるのではないかなとか、まだ20代前半でしたので、失敗してもまた転職すればいいやという甘い考えで独立を決めました。
約半年ぐらいの準備期間を経まして、現在、私は33ですが、24歳の時に広告代理店を営む、今のアントレサポートで起業しました。当初、今みたいにSOHOとか、レンタルオフィスというものがありませんでしたので、お客さまの信用を得る一環として、ワンルームの事務所、そして机、電話、FAX、そういった一脚のみの設置から始めさせてもらいました。
■レンタルオフィス事業プランの発送
次に、レンタルオフィスをどのような発想から立ち上げたのかということをお話させていただきます。起業して約3、4年は本当に勉強期間でした。経理の「け」の字も知らないところから独立してしまいましたので、多くの本を読んだり、業者交流会等に参加して雑談からも知識を蓄えるというような努力ということを行ってきました。そして4年ぐらいたったころ、精神的にも非常に余裕が出てきたと思います。ここで何か新しいものを始めたいという思いが出てまいりました。その中で、実際にどんなものを自分で新しく興していこうかなと思った時に、先ほど、起業する時に事務所を借りたというお話をしましたが、その時に、なぜこんなにお金がかかるのだろうという疑問をすごく持っていました。例えば、事務所を借りるのに、敷金・礼金等を合わせると、家賃の10カ月とか12カ月分をとられてしまうのです。あとは、ビジネス機器を準備するにも本当にお金がかかるのです。そういったものが皆で使えればどんなによいか、そういった思いが非常に大きくありました。
あとは、起業当初は分からないことがすごく多くて、いろいろな方々に助けていただいた経緯を持ち合わせていました。実際にそのように起業しようと思った方のサポートができるような事業がないかなというのが、レンタルオフィスにたどり着く発想になります。
そして当時、知人から「鈴木さんが求めているような事業と似たようなものをやっている所があるよ」という情報を得ました。そこにお客さまを装ってリサーチをしに行きます。ただ、同じものをやっても仕方ないので、例えば、私だったらもう少しプライベート空間を確保できるような個室にしたいなとか、もっと明るい華やかな空間にしたいなとか、ハードな部分のイメージが固まってまいりました。
■レンタルオフィス事業着手への準備
次に、他の人をサポートをしたいというソフトな部分に関しては、生の声を聞いてみようと思い、私がいたビルの方に「起業するに当たって、どのようなものが必要でしたか」とか、「今ビジネスをやっているうえで、どのようなものがあったらいいなと思いますか」といったアンケートを持って一室一室回りました。そのように集めた情報を整理していこうと事業計画書を作ることになります。実際に、やはり書面にまとめることで、いろいろな情報が整理されたりとか、あとは、見落としている部分というのが、この書面に落とすことで、非常に見えてくると思うのです。そういったことを踏まえて計12枚ぐらいの事業計画書を作りました。そして、これを実現するべく行動を移してきたのです。
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